JDF-日本障害フォーラム-Japan Disability Forum

JDF は、障害のある人の権利を推進することを目的に、障害者団体を中心として2004年に設立された団体です。

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■最終更新 2021年7月27日

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障害者差別解消法改正に関する声明

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障害者差別解消法改正に関する声明

 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(以下、障害者差別解消法)の一部を改正する法律案が、5月28日参議院本会議で成立しました。私たち日本障害フォーラム(JDF)は、長い間、障害者権利条約を実施する取り組みの一環として、差別禁止等に力を注いできた立場から、また一歩前進したものと考えます。
 特に今回の改正法では、民間事業者への合理的配慮の法的義務化が盛り込まれたことの意義は大きいものと認識しております。
 相談体制につきましては、自治体と連携を取りながらさらに充実していくことが盛り込まれました。障害者政策委員会などで意見の出されたワンストップ相談窓口については、今年度調査研究していくこととなりました。障害者差別解消法は、救済や紛争解決の仕組みを整備することによって、その真価が問われるもので、その観点からも、一日も早くワンストップ窓口が実現されることを望みます。
 差別の定義については法律には盛り込まれず、基本方針の中に記載していくこととなりました。今も障害を理由とするさまざまな差別が行われています。これらを解消していくためには、あらゆる形態の差別の実相を明らかにしていくことが不可欠です。基本方針に関する議論と並行して、今後とも差別事例の収集と整理を国と自治体は真剣に行うべきです。
 私たちは、今回の法改正だけでは決して十分なものとは考えていません。差別の定義や紛争解決の仕組みの整備はもとより、法の対象を立法府や司法府にも拡げていくことや、情報・コミュニケーション保障を差別解消の観点からも進めていくこと等残された課題は数多くあります。近く予定されている国連・障害者権利委員会における審査を経た後、これらの課題についてのさらなる「見直し」が必要です。
 最後に私たちは、この改正法が、障害者団体の参画による基本方針等の改定の作業を経て、一日も早く施行されることを求めます。
 私たちは、障害を理由とする差別の解消はもとより、全ての人の人格が尊重されるインクルーシブな社会の実現を求めて、今後一層取り組みを強化していきます。

2021年7月
日本障害フォーラム(JDF)

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