JDF-日本障害フォーラム-Japan Disability Forum

JDF は、障害のある人の権利を推進することを目的に、障害者団体を中心として2004年に設立された団体です。

JDF

要望書・意見書

■最終更新 2013年3月5日

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地上デジタルテレビ放送への移行に向けての要望

2008年7月23日

総務大臣 増田 寛也 様

日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一

地上デジタルテレビ放送への移行に向けての要望

 日頃より障害者の情報バリアフリーの推進にご尽力いただいていることに、敬意を表します。
 さて2011年の地上デジタル放送への完全移行に向けましては、急ピッチでさまざまな対策が打ち出されていますが、既に関係団体からも意見書が出されているとおり、視聴覚障害者を含む障害のある視聴者の間では、地上デジタルテレビ放送が視聴できるのか、不安の声が広がっています。
 障害者基本計画・重点実施5か年計画をはじめとする関連施策はもちろん、去る5月に発効した障害者権利条約においても、情報アクセスの保障が謳われており、障害者がアクセシブルな様式を通じてテレビ放送にアクセスすることは、当然の権利として保障されなければなりません。
 デジタル放送への移行にあたって障害者が不利益を被ることのないよう、次のことを要望いたします。

1.これまで国の指針によっても普及が進められてきた、字幕放送、解説放送、手話放送は、すべてのテレビ番組に行ってください。

2.情報通信審議会の第5次中間答申では、全国の生活保護世帯を対象に、デジタル放送の簡易チューナー等を無償配付することが述べられましたが、障害者が対象から漏れることがないよう、支援策を講じてください。

3.CS障害者放送統一機構の「目で聴くテレビ」を受信する「アイドラゴンII」が、デジタルテレビ放送化に伴い使用できなくなることは、大きな損失です。現在、デジタルテレビに完全対応した「アイドラゴン」が開発中ですが、これを視・聴覚障害者に対して無償配付する対象機器としてください。

4.「目で聴くテレビ」は、デジタルテレビ放送においても、障害者のための補完放送として大きな意義があることを認めていただき、その財政的支援を行ってください。

5.デジタル放送のアクセシビリティ(リモコンなど受信機器のアクセシビリティを含む)に関する施策を検討・研究する場に、障害者団体の代表を加えてください。

6.テレビ放送へのアクセスに困難を抱える盲ろう者が自力でテレビの視聴覚情報が得られるよう、字幕を見やすくしたり、インターネット等を通じてテレビ放送を点字で視聴できるようにする等の措置や財政的支援を講じてください。

以上

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