JDF-日本障害フォーラム-Japan Disability Forum

JDF は、障害のある人の権利を推進することを目的に、障害者団体を中心として2004年に設立された団体です。

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■最終更新 2013年3月5日

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障がい者制度改革推進会議ならびに障害者自立支援法に関する緊急要望

2010年4月26日

障がい者制度改革推進本部長
内閣総理大臣 鳩山 由紀夫 様 

日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一

障がい者制度改革推進会議ならびに障害者自立支援法に関する緊急要望

 平素より障害者の権利の向上ならびに福祉の充実へのご尽力に対し、心から敬意を表します。
 障がい者制度改革推進本部の下に障がい者制度改革推進会議(以下、「推進会議」)が設置され、障害者権利条約の批准に備えた各種法制度の見直しに関する議論が進められています。推進会議は当事者参加の下に政策策定を行う画期的な仕組みとして高く評価するものあり、全国各地の障害当事者ならびに関係者が強い関心を持って、その推移を見守っております。
 さて推進会議では、障害者自立支援法に代わる新制度である「障害者総合福祉法(仮称)」に向けて、早急に部会を設置して議論を行うこととしています。平成22年度障害保健福祉関係予算の概要においては「新たな総合的な制度ができるまでの間、低所得(市町村民税非課税)の障害者等につき、福祉サービス及び補装具に係る利用者負担を無料とする」ことが盛り込まれていますが、私たち障害者の日々の暮らしのためには、重ねて緊急の予算措置と、新制度までの間の暫定的な対策が必要となります。
 これらのことから、推進会議の在り方ならびに、障害者自立支援法の緊急改正事項について以下の通り要望いたします。

1.推進会議のあり方に関して

 (1)推進会議および部会における検討結果・方針等を、厚生労働省を含む各省庁所管の法律改正等の政策策定に反映させる仕組みを明確化して下さい。
  障害者関連の法制度の見直しや法案策定が、推進会議と無関係におこなわれないようにしてください。

 (2)推進会議に関しては、多くの障害者ならびにその関係者が、強い関心をもってその推移を見守っており、傍聴希望者も多数に上っております。そうした人々の傍聴を可能にするため、十分な広さを有する部屋の確保をお願いいたします。
  なお、傍聴申し込み書には、必要な配慮(情報保障等)を記すチェックシートを設けるようにしてください。

2.障害者自立支援法の緊急改正事項について
 以下の事項については、緊急対策として早急に実現を図られるよう要望いたします。

2-1すでに実施が決定している個別給付の応能負担化に準じた自立支援医療の利用者負担の見直しを行うこと。そのために必要な予算の確保を行うこと。

2-2.地域生活支援事業補助金を増額し、「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」や「コミュニケーション支援事業」ならびに「移動支援」等における地域間格差の解消に努めること。必要な政省令や実施要綱の改定(地域生活支援事業実施要綱への要約筆記者の養成事業の明記等)を速やかに行うこと。また、自治体に対して地域生活支援事業の利用者負担についても、最低限でも個別給付の応能負担化に準じた見直しを行うことについて指導を徹底すること。

2-3.国庫負担基準を廃止し、個別給付を真に義務的経費化すること。そのために必要な予算の確保を行うこと。

2-4.利用者の意向を無視して介護保険の優先適用を行わないことを再度徹底すること。そのために必要な予算の確保を行うこと。
2-5.障害手帳を持たない高次脳機能障害、発達障害、難病などを有する者が、法定サービスの利用を必要とする場合、その旨を記載した医師の診断書に基づく等の具体的な手続きを定め、支給申請を行うことを可能とすること。

2-6.重度訪問介護等の法定サービスを必要としているにも係わらず現行法が有する障害種別の制限によってその対象外となる者に対し、当該のサービス利用の必要性を示す簡便な書類等の提出をもって支給申請を行うことを可能とすること。

2-7.退院支援施設、地域移行型グループホーム等、真の地域移行の推進・地域自立生活の確保に逆行する制度・施策を速やかに廃止すること。

以上


2010年4月26日

厚生労働大臣
長妻 昭 様

日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一

障害者自立支援法の緊急対策に関する緊急要望

 平素より障害者の権利の向上ならびに福祉の充実へのご尽力に対し、心から敬意を表します。
障がい者制度改革推進本部の下に障がい者制度改革推進会議(以下、「推進会議」)が設置され、障害者権利条約の批准に備えた各種法制度の見直しに関する議論が進められています。推進会議は当事者参加の下に政策策定を行う画期的な仕組みとして高く評価するものあり、全国各地の障害当事者ならびに関係者が強い関心を持って、その推移を見守っております。
 さて推進会議では、障害者自立支援法に代わる新制度である「障害者総合福祉法(仮称)」に向けて、早急に部会を設置して議論を行うこととなりました。平成22年度障害保健福祉関係予算においては「新たな総合的な制度ができるまでの間、低所得(市町村民税非課税)の障害者等につき、福祉サービス及び補装具に係る利用者負担を無料とする」ことが盛り込まれていますが、私たち障害者の日々の暮らしのためには、重ねて緊急の予算措置と、新制度までの間の暫定的な対策が必要となります。
 これらのことから、障害者自立支援法の緊急対策として、以下の事項の早急な改正を図られるよう、要望いたします。

1.すでに実施が決定している個別給付の応能負担化に準じた自立支援医療の利用者負担の見直しを行うこと。そのために必要な予算の確保を行うこと。

2.地域生活支援事業補助金を増額し、「盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業」や「コミュニケーション支援事業」ならびに「移動支援」等における地域間格差の解消に努めること。必要な政省令や実施要綱の改定(地域生活支援事業実施要綱への要約筆記者の養成事業の明記等)を速やかに行うこと。また、自治体に対して地域生活支援事業の利用者負担についても、最低限でも個別給付の応能負担化に準じた見直しを行うことについて指導を徹底すること。

3.国庫負担基準を廃止し、個別給付を真に義務的経費化すること。そのために必要な予算の確保を行うこと。

4.利用者の意向を無視して介護保険の優先適用を行わないことを再度徹底すること。そのために必要な予算の確保を行うこと。

5.障害手帳を持たない高次脳機能障害、発達障害、難病などを有する者が、法定サービスの利用を必要とする場合、その旨を記載した医師の診断書に基づく等の具体的な手続きを定め、支給申請を行うことを可能とすること。

6.重度訪問介護等の法定サービスを必要としているにも係わらず現行法が有する障害種別の制限によってその対象外となる者に対し、当該のサービス利用の必要性を示す簡便な書類等の提出をもって支給申請を行うことを可能とすること。

7.退院支援施設、地域移行型グループホーム等、真の地域移行の推進・地域自立生活の確保に逆行する制度・施策を速やかに廃止すること。

以上

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